便秘の気になる症状と原因

2020年8月28日

現代日本は、ストレス社会といっても過言ではありません。そのため、私達は日々の暮らしの中でストレスをうまく解消させながら生活をしています。

ただ、なかにはストレスにさらされ続けてうつ病という心の病気を患ってしまった人も少なくありません。

今回は、決して他人事ではない「うつ病」について詳しく解説します。

便秘とはどのような状態を指しているのか

排便は私たちが生きていくうえで欠かせないものです。一般的に便秘とは2〜3日便通がない状態を指しています。ただし、2〜3日便通がない場合でも、すっきりと排便できているのであれば、便秘ではありません。

逆に毎日排便がある場合でも、常にお腹が張っているような感じがしたり、便がすっきり出せなかったりする場合は便秘と考えられます。それから、便意はあるのにうまく排便ができない場合も便秘です。

便秘によって引き起こされる代表的な4つの症状

便秘によるさまざまな体への症状
便秘になってしまうと、体のさまざまな部分に症状が出るようになります。代表的な症状を4つご紹介しましょう。

1. 新陳代謝が落ちて肌荒れが起こる

便秘になってしまうと、体の新陳代謝が悪くなります。新陳代謝が落ちるとホルモンの代謝も落ちるため、ニキビや吹き出物などの肌荒れ症状が出てしまうのです。

また便通が正常な状態では、腸内細菌が便を栄養源として住み着いています。この腸内細菌は私たちの健康を守ってくれる細菌です。しかし便秘が続くと便が腐敗してしまい、腸内細菌が減ってしまいます。その代わりに悪玉菌と呼ばれる細菌が繁殖し、肌荒れの原因となってしまうのです。

2. 悪玉菌の影響で口臭が悪化する

便秘時に腸内細菌の代わりに増殖してしまう悪玉菌は、硫黄酸化物や窒素酸化物など体に有害なガスを発生させます。このガスが強い臭気となって体外に排出されるため、口臭が悪化したり、ゲップやおならが臭くなるという症状も表れます。

3. 悪玉菌が排出するガスのせいで肩こりや腰痛が起きる

悪玉菌が増殖した際に発生する硫黄酸化物や窒素酸化物などのガスは、基本的にゲップやおならで排出されるのですが、腸内に溜まってしまうこともあります。
そうするとこのガスが背中や腰周辺を圧迫してしまうので、痛みを感じるようになります。便秘と肩こりや腰痛は無関係に思えるかもしれませんが、こういった仕組みで痛みを感じてしまうのです。
また、腸内に溜まったガスが胃もたれのような感覚を引き起こすこともあります。常にお腹が張って苦しかったり不快感を覚えたりという症状が出ることもあるでしょう。

4. 自律神経の乱れによりイライラしやすくなる

便秘で悪玉菌が増殖することにより、自律神経が乱れることがあります。自律神経が乱れるとイライラが収まらなくなったり、頭痛や不眠といった症状が引き起こされます。
また膨満感や胃もたれなどの体の不調で、強いストレスを感じることも珍しいことではありません。このストレスが余計にイライラの原因になったり、不眠を招いてしまい、便秘を悪化させるという悪循環が起きてしまうこともあります。

便秘が生じる主な4つの原因

さまざまな不快症状を引き起こしてしまう便秘ですが、便秘が起きるのにはいくつかの原因があります。

1. 大腸の働きが悪くなることによる弛緩性便秘

弛緩性便秘は腸管が緩くなってしまい、便通を行うために必要なぜん動運動がうまく行われなることによって起きてしまう便秘です。ぜん動運動が行われないと便が大腸内に長い時間留まってしまい、便が硬くなってしまいます。

機能性便秘は便秘の中でも頻繁に起こりやすい便秘で、特に女性や高齢者に起こりがちな便秘です。運動不足や水分不足、栄養が偏ったダイエットなどが原因となります。食物繊維が不足していることが原因の場合も多いので、食事を見直すことで改善が見られやすい便秘です。

2. 腸管が緊張してしまって起こるけいれん性便秘

けいれん性便秘は若年層に起こりやすい便秘です。環境の変化やストレスなどで副交感神経が過度に働きすぎると、腸管が緊張して便をうまく運ぶことができなくなります。けいれん性便秘の特徴は、うさぎの糞のようなコロコロとした便です。便通があるのに残便感を感じることもあります。

けいれん性便秘の場合便秘が続くだけではなく、便秘と下痢が交互に続いてしまうケースもあります。ストレスを強く感じた時や過敏性腸症候群などが原因です。

3. 便が停滞して起きてしまう直腸性便秘

直腸性便秘は便が直腸に達しているにも関わらず、排便反射が起きないことで発生する便秘症状です。排便反射が起きないので、直腸内に便が留まり続けます。このタイプの便秘は加齢によって排便反射が悪くなってしまう高齢者や寝たきりの方に多いです。

ただ何らかの原因で排便をすることに恥ずかしさを感じて我慢してしまう人、痔などを患っていて排便自体をストレスに感じている人にも起きやすい便秘です。

4. ガンなどの病気が原因となる器質性便秘

病気が原因となって腸管の癒着が起こるなどの器質的な原因で起こる便秘です。何らかの原因で便が小腸や大腸を通過することができず、排便ができなくなります。このタイプの便秘の場合、激しい腹痛や嘔吐が見られるケースも少なくありません。また大腸がんが原因の場合は、血便がある場合もあります。

大腸ガン以外には子宮・卵巣ガンも考えられます。このケースの場合は腸管穿孔が起きてしまう可能性があるため、下剤の服用は絶対にNGです。速やかに病院を受診しましょう。

生活習慣の改善で便秘を改善しよう

便秘を改善する生活習慣
病気が原因の器質性便秘の場合を除き、一般的な便秘は生活習慣を見直すことで改善されます。具体的な改善策を3つご紹介しましょう。

1. 食物繊維豊富でバランスの良い食事を心がける

腸内で便の柔らかさをコントロールし、便と混ざることで排便をしやすくしてくれる栄養素が食物繊維です。食物繊維が不足していると、便が硬くなってしまい排便しづらくなります。食物繊維は1日あたり30g摂取すると良いとされていますので、意識的に食事メニューに取り入れましょう。

食物繊維を多く含む食品は、玄米・麦、芋類、豆類、海藻類、ごぼう・ふき・セロリ・アスパラガス・キャベツなどの野菜類などです。もちろん食物繊維だけをたくさん摂るのではなくバランスの良い食生活を心がけましょう。

便秘改善のために食物繊維と同様に大切になってくるのが水です。水をたくさん飲むことで便が硬くなるのを防げます。便秘に悩んでいるのであれば、いつもより意識して水分を摂取するようにしてください。

2. トイレにリラックスして行ける習慣を身につける

学校や職場の環境などによりトイレを我慢する習慣がついているのであれば、それも便秘の原因となってしまいます。好きな時間にトイレに行くことが難しいのであれば、自分で排便のリズムを作りましょう。

便意は胃が空っぽの状態で何かを食べた時に一番感じやすくなります。朝食を食べた後の時間帯は排便には最適な時間です。余裕をもって起き、排便の時間を作れるように工夫してみてください。

また不規則な生活習慣は知らず知らずのうちにストレスがたまり、便秘の原因になってしまいます。睡眠はしっかり摂り、できるだけ規則正しい生活を心がけましょう。

3. 適度な運動で腸の動きを活性化させる

運動をすると体温が上がり、代謝も活性化されます。代謝がアップすると腸の動きも活性化されるので、便秘が改善しやすくなります。適度な運動を取り入れて、腸の働きを促してあげましょう。

どのタイミングで病院への受診が必要なのか

激しい腹痛や嘔吐、血便を伴う便秘の場合はすぐにでも病院の受診が必要です。

そのほかの場合も辛いと感じるのであればいつでも病院を受診して構いません。一般的な便秘の初期は一過性の便秘であることがほとんどですが、それを我慢し続けると慢性的な便秘になってしまう恐れがあります。

病院で行われる便秘治療は原因によって変わる

病院で行う便秘の治療方法は、患者さんの便秘症状や状態、原因などによって変わってきます。

生活習慣が原因の場合は便秘薬

問診により生活習慣が原因だと考えられた場合は、先ほど紹介したような生活習慣を改善するようにアドバイスがあります。便秘があまりにも酷い場合は、便秘薬や座薬などを処方されることもあるでしょう。便秘薬は原因・症状ごとに様々な種類がありますので、医師の判断によって適切な薬が処方されます。

ストレスや自律神経の乱れには整腸剤・漢方薬

便秘の原因がストレスや自律神経の乱れの場合は、便秘薬ではなく整腸剤や漢方が処方されることもあるでしょう。まずは整腸剤や漢方を用いることで症状が改善されるかを見極め、改善が見られない場合は便秘薬を処方されることもあります。

器質性便秘の場合は元となる病気の治療

器質性便秘のような病気が原因の場合は、便秘の治療ではなく病気の治療を行います。その場では治療できないことも多いので、医師の指示を仰ぎ、速やかに従いましょう。

より効果的な便秘薬は治験によって生まれる

現在、便秘薬だけでも10種類以上の薬がありますが、それでも便秘に悩む人はとても多いです。より効果的な便秘薬を世の中に送り出すために、製薬会社は日夜努力を重ねています。

製薬会社が開発した薬を必要な人に届けるためには治験が欠かせません。治験は新しい薬を承認してもらうために欠かせないプロセスで、治験を行うには治験モニターが必要です。

治験モニターになることは多くの人を救うことに繋がります。治験は安全性を確保したうえで行われていますので、応募条件をクリアしている方はぜひ治験への参加もご検討ください。

辛い便秘に悩まされたら病院を受診しましょう

一過性の便秘の場合は「ただの便秘」として済ませてしまうこともあるかもしれませんが、便秘は重大な病気のサインである可能性もあります。あまりに辛い便秘が続くのであれば、市販薬でやり過ごすのではなく、まず病院を受診するようにしてください。

また生活習慣を改善することで、便秘症状が改善されることも多いです。定期的に便秘になってしまうのであれば、この機会に生活習慣も見直してみましょう。

ここで解決!治験に関するFAQ

治験とはなんですか?
治験とは、『医薬品の製造販売承認申請の際に提出すべき資料のうち臨床試験の試験成績に関する資料の収集を目的とする試験の実施』、つまり、「国から薬としての販売承認を受けるために行う臨床試験」のことです。
治験ボランティアはアルバイト/バイトなのですか?
法的にはアルバイト/バイトではありません。治験ボランティア参加は負担軽減費(謝礼金)の支給がありますが、時間的拘束や、交通費などの負担を軽減する目的でお支払いするもので、治験協力費ともよばれます。
治験って安全ですか?副作用はありませんか?
治験薬は事前に生体への安全性を確認し、問題ないと予想されるものだけが使用され、治験実施についても、国の基準に沿い、参加者の方の安全に配慮した綿密な治験実施計画書に基づいて慎重に進められています。
健康被害が生じた場合は?
治験薬の副作用などにより、何らかの健康被害が生じた場合には、治験薬との因果関係が否定できない場合に限り、治験依頼者(製薬メーカー)から補償を受けることができます。補償の扱いは治験により異なりますので、それぞれの治験説明の際、医師や治験コーディネーターが詳しくお話しします。
都合のいい日程で参加ができますか?
治験の日程は予め決められております。決められた期間内での選択できる場合は、その日程内で調整していただきます。